九州大学 基幹教育院 次世代型大学教育開発センター

PBLセミナーを開催しました

平成29年9月22日(金)PBLセミナー「PBL教育体制の構築と授業展開 ―三重大学の例をふまえて―」を開催しました。今回のセミナーでは、三重大学から山田康之先生と中西康雅先生をお招きし、講演・ワークショップをして頂きました。前半の講演では、三重大学で実施されているPBL教育について紹介して頂き、後半のワークショップではPBL型授業で用いるシナリオ作成をグループワークで行いました。

※PBL(Problem-Based Learning)とは、問題基盤型学習のことで、学習者が自ら問題を発見し、設定した課題を解決しながら学ぶ学習法のことを指します。

開催概要

開催案内(PDF) ポスター(PDF)

【日時】平成29年9月22日(金)13:00~16:00
【会場】九州大学伊都キャンパス センター1号館4階1409号室(アクティブラーニング室)

【定員】30名(先着順)
【参加費】無料
【対象】大学教職員、PBLに関心のある教育関係者等

【プログラム】
13:00~14:30
講演「PBL教育体制の構築と授業展開 ―三重大学の例をふまえて―」

14:30~16:00 PBLシナリオ作成ワークショップ

【講師・ファシリテータ】
山田 康彦
(三重大学教育学部・地域人材教育開発機構 教授)
中西 康雅
(三重大学教育学部・地域人材教育開発機構 准教授)

 

開催報告

【参加者情報】
学外:5名(うち県外 3名)
学内:16名
合計:21名

【アンケート結果】

《満足度》
満足:3 概ね満足:6 どちらともいえない:0
やや不満足:1 不満足:0

《参考になった点》(抜粋)

  • 三重大学がどのようにPBLの仕組みを全学に取り入れてきたのか、その経緯と取り組みと、その努力が良く分かる内容だった。
  • 対話型事例シナリオを練り、定説に対する批判、定説にかわる説の提案を促していきたい。
  • 学ばせたい内容を意識して、逆にシナリオを作成していくというのが、今まで自分がやっていた「問題→解答→解説」とは違っておもしろいと思った。
  • シナリオ作成の演習は色々考えさせられた。
  • シナリオを実際につくることでPBLの理解が深まった。
  • 身近な題材を取り入れる工夫は、やはり重要だと思えた。

《分からなかった点・もっと説明してほしかった点》(抜粋)

  • 基礎物理などの理数系科目にPBL導入は可能か。
    【山田先生・中西先生からの回答】これまでの海外の大学の例では、物理学や化学などの理数系科目では、実生活上で生じた事象をPBL事例問題として提示し、その事象から必要な原理や法則を見いだして問題解決を図っていくことがしばしば見られます。また学生に深い学問的認識を促すような原理的で質のよい科学論文をPBL事例に用いた例もあります。このような方法のほかに、より直接的なアプローチも開発する必要があると考えます。
  • 理系科目の高度な内容に対するPBL的アプローチについてもっと知りたいと思った。
    【山田先生・中西先生からの回答】高度な内容のPBLについては、私たちの課題でもあります。現在までに成功しているのは、特にプロジェクト型が多く見られます。
  • シナリオ作成の手順をもう少し丁寧にやってほしかった。
    【山田先生・中西先生からの回答】進行の都合上、シナリオ作成のプロセスに十分な時間がとれなかったと思います。当日の中西のppt資料をご確認ください。また基本的なPBLシナリオの作成手順については、『三重大学版Problem-based Learning実践マニュアル ー事例シナリオを用いたPBLの実践ー』にも掲載されています。
  • もう少し事例を豊富に示してほしかった(医学、教育以外)。
    【山田先生・中西先生からの回答】国内外の大学のHPからPBLの事例を見ることができます。三重大学の多様な事例については、『三重大学版 Problem-based Learning の手引き ー多様なPBL授業の展開ー』を参照してください。
  • 評価の設定の方法。
    【山田先生・中西先生からの回答】時間の都合上、評価に触れることができませんでした。現在PBLだけでなくアクティブラーニングにおいて、ルーブリック評価など様々な試みが公開されていますので、ご参照ください。今回の講演やワークショップで触れた対話的事例シナリオ教育の評価法の開発については、根津知佳子他「教員養成型PBL教育における対話的事例シナリオ教育の評価方法の開発」『三重大学高等教育研究』第23号を参照してください。またそこで提案されているルーブリックを添付しますので、参考にしてください。
    参考:「対話的事例シナリオ教育のルーブリック」
    注)上記ルーブリックは研究課題「教員養成型PBL教育における対話型事例シナリオの作成と評価方法の開発」科研研究グループ(平成27~29年度)の研究成果です。
  • 学生にシナリオやストーリー設定させるための導入法に何か良いものはあるか。
    【山田先生・中西先生からの回答】私たちは現在は教員がPBLシナリオを作成していますが、学生自身にPBLシナリオを作成させるというご提案だと理解します。ご提案は大変魅力的で、私たちも将来はそのような試みを進めてみたいと考えます。
  • 大学生くらいになると、「やらされてる感」に不満を持つ学生が出ると思うが、対策などはあるか。
    【山田先生・中西先生からの回答】PBLは、一般の講義型の授業よりは、学生の主体性は生まれると判断しています。取り組み甲斐のある魅力的で深い学習が生まれるような事例とガイディング・クエスチョンを用意することが重要だと考えます。
  • 後半のワークショップは学びが生まれにくいデザインだった。
    【山田先生・中西先生からの回答】事例シナリオを使用するProblem-based Learning は、Project-basedに比べて活動的ではないため、学習への取り組みの質が異なるところがあります。しかし、しっかりと練られた事例とガイディング・クエスチョンが用意されることによって、深い学習が生まれます。ワークショップでは、そうした事例作成の一端を体験していただこうと計画しましたが、十分に趣旨をお伝えできなくて残念でした。

お問い合わせ先

〒819-0395
福岡市西区元岡744 九州大学 センター3号館3104号室

TEL:092-802-6070

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