フォーラム

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アクセシビリティ関連授業科目

キャンパス支援健康センター コミュニケーション・バリアフリー支援室

基幹教育の総合科目に含まれるフロンティア科目では、障害などの多様性を踏まえたアクセシビリティやユニバーサルデザインについての理解を深めることを目的として、「バリアフリー支援入門」「アクセシビリティ入門」「ユニバーサルデザイン研究」が開講されています。これらの授業は、「障害」をキーワードにして、関連する領域から多面的に学ぶことを目指しています。
  バリアフリー支援入門は春学期に開講され、視覚障害、聴覚障害、発達障害、精神障害、病弱・虚弱、身体障害といった多様な障害の特性やそれに対応した支援方法などの知識について体験的に学ぶことを目的としています。
  ユニバーサルデザイン研究は夏学期に開講されます。この授業では、障害への知識をもとに、その知識を各専門領域でどのように生かしていくのかという点を深めます。具体的には、教育学や心理学、法学といった文系の領域だけでなく、バリアフリーやユニバーサルデザインに関係の深い建築学、福祉人間工学、脳科学などの理系の領域から見たユニバーサルデザインについて学習することで、多様な特性のある人の社会参加を進めるための理解を促します。実際に、講義を受けた学生からは、「建築分野に進みたいので、建築という観点から使う人の立場に立った設計や建物の構造面での工夫を行うことができるのではないか」と自身の専門分野をユニバーサルデザインにどう活かすかという点から考えを深めた感想も寄せられています。
 秋学期に開講されるアクセシビリティ入門では、障害の有無や身体特性などの違いに関係なく、アクセシビリティ(利用しやすさ、参加しやすさ、わかりやすさ)を向上させるため支援技術や支援機器などの知識を学び、実践への応用を目指します。2017年度では、受講者数も増え、3つの科目で延べ250名ほどの学生が受講しました。 
 

アクセシビリティマネジメント研究におけるバリアフリースポーツ(いもむしラグビー)交流会の様子
  上記の3つの授業は主に講義形式にて行われますが、アクセシビリティに関する演習形式の授業として、高年次基幹教育科目の「アクセシビリティマネジメント研究」が開講されています。この授業では、プロジェクトベースドラーニングの手法を取り入れ、アクセシビリティの向上や啓発を目的としたプロジェクトを実際に企画、実施します。2017年度では、障害者のアビリティに気づくことを目的としたバリアフリースポーツ交流会や、聴覚障害の啓発のためのドラマ作成、障害者のための避難訓練などの6つの企画が行われました。この際に重要なことは、科目名にもなっている“マネジメント”です。この授業では、企画立案とマネジメントを行うことが目的となっているため、企画を学生自身が実施するだけでなく、その企画に必要な人材を探したり、環境調整を行うことを通じて、アクセシビリティ向上を実際に行うことができる人材の育成を行います。
  これら4つの授業は全てアクセシビリティリーダー育成協議会が認定する資格「1級・2級アクセシビリティリーダー」認定試験の受験要件となっており、毎年、授業を受けた学生達が資格を取得しています(横田晋務・甲斐更紗・面高有作・田中真理)。 

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