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基幹教育セミナー(クォーター) :科目実施班から

基幹教育院 教授 木村政伸

 基幹教育セミナーは、基幹教育の中核的科目の一つとして全学部必修となっている科目です。さまざまな学部の学生からなる18名前後で構成されたクラスを、全体で約150クラス開講しています。担当教員も全学から選ばれるなど、九州大学全体で取り組んでいる科目となっています。
 この科目では、①クラスの仲間や教員との対話、②パワーポイントなどによる発表資料の作成とプレゼンテーション、③自己の変化や成長への振り返りと文章化を主な学習活動としています。授業の中では、さまざまな背景を持ったクラスメイトの前で自らの考えを提示し、またクラスメイトに向けて自らの意見を述べることから、対話を通じて自己省察が深められることが期待されています。この授業を通して、高校までとは異なった大学での学び方を自覚し、将来を展望した学びの見通しを立てていきます。
 29年度からはクォーター制導入に伴って夏学期に開講となり、授業内容もスリムになりましたが、その根幹は変わっていません。基幹教育セミナーが、新入生の学習意欲が減退しがちな6月からの夏学期に開講されることは、低下気味の大学で学ぶ意欲を再度向上させる効果が期待されています。
 また同時に、授業を英語で進める英語クラス(KIKAN Education Seminar in English)を新たに開設し、高度な英語表現力を磨きあげていきます。英語クラスは、初年度は3クラスでしたが30年度は7クラスになるなど順調に発展し、語学教育の面でも貢献しています。さらには再履修クラスを設けることで、より学生の実態に応じた履修ができるように対応しているところです。
 この科目を通じて、九州大学での学びがより充実することを願っています。










出典:『基幹教育ニューズレター』第9号(2018秋)
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