フォーラム

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課題発見科目(2026)

課題発見科目班
基幹教育院 准教授 武田友加

1.本科目の概要:思考力と課題発見力の育成
 課題発見科目は,全学部1年生の必修科目(クォーター科目)として2025年度から新たに導入された基幹教育科目の一つです.課題発見科目では,課題「解決」そのものではなく,解決にもつながり得る,思考の展開と課題「発見」に重点が置かれています.そのため,本科目では,唯一の「解答」や想定する「結果」に向けて考えるのではなく,思考や課題発見のプロセスそのものを他者と共有し,可視化することを重視しています.
 授業は,思考演習パート(第1回〜第3回),課題発見演習パート(第4回〜第6回),総括パート(第7回〜第8回)の3つのパートから構成されています(図1).思考演習パートでは,課題発見演習パートへとつながるよう体系的に設計された思考演習とグループワークを通して,思考を展開し続ける力(思考力)と,議論する力を養います.その上で,続く課題発見演習パートでは,様々な立場(広義のステークホルダー)や未来志向の観点から,大きな問い,小さな問い,新しい問い,解決に向けてのタスクなど,広い意味での「課題」を見つけ出す力(課題発見力)を培います.そして,最後の総括パートでは,これまでの活動を振り返り,自身の思考プロセスを客観的かつメタ認知的に捉え直すことで,課題発見に至るプロセスへの理解を体系的に深めます.
 本科目では,上述の一連の学修を通して,主体的に問いを立てる力,既存の問題を新たな観点から捉え直す力,議論の枠組みを再構築する力の育成を目指しています.これらの力が,変化の激しい時代において,生涯にわたって学び続けるための強靭な幹となることを期待しています.
 
図1 課題発見科目の授業設計

2.本科目の実施体制
 全学部1年生の必修科目という特徴を生かし,各クラス(1クラス50人程度)は学部学科混交で編成され,全てのグループワークが学部学科混交のグループで行われます.文理融合クラスでの学びは,異なる関心,価値観を共有しながら,自らの考えを発展させる一助となると考えています.また,全学から選出された教員が授業を担当し,共通教材を用いて,学生が多様な視点を身につけ,主体的に問いを発見・深化させていくプロセスを支援しています.

3.英語クラスの開講
 課題発見科目では,学士課程国際コース(IUPE)所属の留学生を対象とした英語クラスも開講しています.英語クラスにおいても,日本語クラスと同様の共通教材(英語版)を用いて,授業が行われています.また,英語で十分に議論できると認められたIUPE以外の学生に対し,英語クラス履修への門戸を開いています.様々な文化背景をもつ学生が共に学び,議論する環境は,英語運用能力を高めるだけでなく,異文化理解を深める貴重な機会にもなっています.

 
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