地球科学専門チーム
基幹教育院 准教授 中里健一郎
基幹教育の理系ディシプリン科目の1つに「地球と宇宙の科学」があります。高校では「地学基礎」・「地学」に対応する分野ですが、昨今、高校でのそれらの履修率は高くありません。実際、アンケートをとってみたところ「地球と宇宙の科学」を履修する学生の4人に3人は高校で「地学基礎」・「地学」のいずれも履修していないという結果でした。そこで、「地球と宇宙の科学」では初めてこの分野を学ぶ学生を想定し、宇宙の成り立ちから現在の地球で起きている現象までを大づかみに学んでもらうことを目指しています。クォーター科目のため試験を含めても8回と限られた授業時間ではありますが、地球科学・宇宙科学が扱う諸テーマは物理・化学・生物といった他の自然科学の分野とも密接にかかわっているため、授業を通して自然科学の幅広さや奥深さも垣間見えるのではないかと期待しています。
もう少し詳しく講義内容を紹介しましょう。この科目は担当教員によって進め方や扱うトピックに多少の違いがありますが、私の授業では、宇宙の階層構造から始めます。惑星、恒星、銀河、銀河団はそれぞれサイズが大きく異なります。こうした桁の違う対象を比較する際に便利な、対数・対数グラフの考え方についても触れます。これは、大きなスケールを扱う地球科学・宇宙科学を学ぶうえで強力なツールとなります。続けて、宇宙の歴史、恒星やブラックホールの活動、太陽系の形成、地球の構造・ダイナミクスへと、徐々にズームインしていきます。これらの講義を通して、さまざまな元素がどこで生まれ、どのようにして私たちの身の回りにたどり着いたのかも明らかとなります。さらに、地球と生命の歴史をたどり、地球の環境が生物の進化に大きな影響を与えてきただけでなく、生物の存在そのものが環境を変化させてきたことを見ていきます。最後に応用として、「地球外生命は存在するか」という問いについて考えます。答えの出ていないテーマですが、ここまでの講義内容が考えるヒントになるはずです。
また、私の授業では途中でちょっとしたクイズを出し、グループディスカッションの時間を設けています。他の学生との対話を通してこの分野への興味を深めながら、さまざまな視点から考える面白さを感じてもらいたいと思います。
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