NEWS & TOPICS 岸本研究室からのお知らせ

2021.08.01 業績
論文掲載
研究室の藤谷順三さんの論文が採択されました。
糸島フレイル疫学研究で調査したクロステスト(住友理工株式会社製)の指標が開眼片足立ちや簡易転倒スコアとの間に関連を認め、クロステストがバランス機能の指標の一つとなる可能性を報告しました。
クロステストとは、立位姿勢で、前・後・左・右に身体をどれだけ傾けられるか(移動量)を定量化する機器です。

論文名:地域高齢住民における足圧バランス機能と開眼片足立ち保持時間および簡易転倒スコアとの関連
著 者:藤谷順三、陳 涛、陳 斯、岸本裕歩
機関誌:健康支援
早期公開:http://jshp.umin.jp/journal/20210729_1.pdf

抄 録:
背景 
高齢者の転倒を予防し健康寿命を延伸させる上で、バランス機能を評価することは重要である。しかし、これまで動的バランス機能と静的バランス機能の測定には、様々な方法が用いられているが、介護予防の現場において安全にバランス機能が測定でき、転倒リスクとの関連が評価できる手法は今もなお、求められている。
目的
本研究は、地域在住高齢者を対象に、足圧バランス機能(動的バランス機能)と開眼片足立ち保持時間(静的バランス機能)および簡易転倒スコアとの関連を横断的に検討した。
方法
対象は、要支援・要介護認定を受けていない65〜75歳の887人とした。足圧バランス機能は、Cross testを参考に重心移動量、重心揺れ幅、重心安定度、重心移動比率を定量化し、開眼片足立ち保持時間との関連を検討した。転倒リスクの評価は簡易転倒スコアを用い、カットオフ値を6点として足圧バランス機能の各指標についてロジスティック回帰分析を行った。
結果
足圧バランス機能の全ての指標と開眼片足立ち保持時間は有意な正または負の相関を示したが、相関係数は0.315以下であった。ロジスティック回帰分析の結果、重心移動量の前後(OR:0.92、95%CI:0.86~0.98)、重心安定度の前後(OR:0.83、95%CI:0.72~0.96)および左右(OR:085、95%CI:0.73~0.996)、重心移動比率の前・後・左は簡易転倒スコアとの間に有意な関連を認めた。
結論
地域在住高齢者において、足圧バランス機能と開眼片足立ち保持時間は、それぞれ独立して簡易転倒スコアと関連する指標であることが示唆される。

 
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