九州大学 基幹教育院 次世代型大学教育開発センター

九大AL教室(協同学習)を開催しました

令和元年9月13日(金)に九州大学アクティブラーニング教室「アクティブラーニングを可能にする協同学習」を開催しました。今回のアクティブラーニング教室では、協同学習(学生が自らの学びと仲間の学びを最大限にするために共に学び合うグループを用いた学習法)について取り上げました。久留米大学の太田啓介先生をお招きし、実践や体験を元に、協同学習スキルについて、グループワークを交えながら解説して頂きました。

開催案内(PDF) ポスター(PDF)

【日時】令和元年9月13日(金)15:30~17:30(受付開始15:00)
【会場】九州大学 伊都キャンパス
センター1号館1409教室

【定員】40名(先着順)
【参加費】無料
【対象】協同学習に興味のある方ならばどなたでも参加できます。

【講師】太田啓介(久留米大学 医学部 先端イメージング研究センター・教授)

【プログラム】
15:00~ 受付開始
15:30~16:30 解説「協同学習とは」
16:30~17:30 グループワーク・全体討論

開催報告

【参加者情報】
学外:12名(うち県外 4名)
学内:12名
合計:24名

【アンケート結果】

《満足度》

満足:13 概ね満足:2 どちらともいえない:0
やや不満足:0 不満足:0

《参考になった点》(抜粋)

  • グループで議論を活発に行わせるにはルール作り(段取り)が重要であることが、実際に体験してみて良く理解できた。
    【太田先生からのコメント】ありがとうございます。
  • 学生の積極的な授業への参加を促し、特に、分担して一つのセクションを受け持ち、お互いに報告し合うところが、協同の意味があって良かったと思う。
    【太田先生からのコメント】学生達が楽しそうに話しているのを観るといつもうらやましくなります。でも、スタッフは入っちゃだめなんですよね。
  • 学生実習や論文ゼミなどで協同学習の手法の一部を取り入れてみたいと思う。
    【太田先生からのコメント】是非頑張ってください。
  • これまでアクティブラーニング型の授業設計に取り組む際、いかに議論しやすい課題設定にするかばかりに気を使っていた。今後は協同の精神を培う環境づくりについても注意して授業設計を行いたい。
    【太田先生からのコメント】太田も雰囲気がとても大切だと思うようになりました。自己弁護かもしれませんが、スタッフも、人それぞれ個性がありますので、型にとらわれずその人に合ったやり方で学生達と接するので良いのではないかと思っております。
  • アクティブラーニングは、法学分野、医学分野では不可能に近いかとばかり思い込んでいた。しかし、少なくとも医学分野では可能かもしれないと思うようになった。
    【太田先生からのコメント】ありがとうございます。
  • やはり、学生に対しては分かりやすく的確な指示が必要なことが分かった。
    【太田先生からのコメント】最初はそれで良いのですが、最終的には指示無しで動けるようになるのが目標です。
  • 試行錯誤してより良いアクティブラーニングを模索していく過程を実例を交えてお話し頂き、各過程における工夫・改善の意味や目的が理解し易かった。
    【太田先生からのコメント】お恥ずかしい部分も多いのですが、参考になりましたら幸いです。
  • 協同の精神の逆効果もあることについてはとても参考になった。
    【太田先生からのコメント】逆効果と表現しましたが副産物が正しいかもしれません。方向性としては良い物ですが、知らない先生は驚かれるようです。

《分からなかった点・もっと説明してほしかった点》(抜粋)

  • 成績だけでなく、学生たちの授業に対する満足度が知りたかった。
    【太田先生からの回答】そうですね。おおむね良好です。しかし、「時間の無駄だ」とか「意味が理解できない」など、中には厳しい意見もあります。この中で厳しい意見が出たらチャンスで、彼らの成長につなげることができます。アンケートを頻繁に行うことで、このような意見をつかって、やり方を変更していくと、満足度は上昇傾向になります。
  • 協同学習を暗記に生かす方法についてご教示頂けると有り難い。
    【太田先生からの回答】自己学習とその出力が協同学習を用いたモデルの基本ですので、我々は予習を重視するLTD話し合い学習法を改変した手法をとっています。事前に学習すべきキーワードの入った課題シートを渡しておくと、最低限は学んで来ると思います。しかし、残念ながら深い理解に至るのはまだまだ難しいところもありますので、更に予習の指導を考えなければならないと思っているところです。
  • 今後、より良い授業運営を行うために、改善する必要があることは何か。
    【太田先生からの回答】予習の部分の改善と、フィードバック回数を増やすことが今年度の課題です。医学分野では一回の実習で学ぶべきことも多く、消化不良になりがちです。授業や予習は嫌いでも動画なら観てくれるかもしれないと考え、プチ講義を準備中です。
  • LTDは理系科目でどのように使用可能か。
    【太田先生からの回答】自己学習とその出力が協同学習の基本になりますので、予習を重視すると様々な科目で利用できると思います。
  • 発達障がい学生のフォロー、成績の付け方。
    【太田先生からの回答】確実な手法はないと思いますが、状態に合わせて配慮はします。基本的には、相互の信頼関係が無いとうまくいきませんのでこの点を心がけています。また、実習など複数のスタッフがいる場合は、打ち合わせで共有することはしています。場合によって、提出物の提出が遅れがちになることが多いので早めに注意喚起を行いケアします。
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