TANAKA Lab.
Kyushu Univ.




修士課程および博士後期課程への進学を希望される方へ

Last update date: 10 January 2024

九州大学・田中観自研究室です.本研究室(人間環境学府行動システム専攻心理学コース所属)では,認知心理学および認知科学の幅広いテーマを対象に,実験的なアプローチによって研究を行うことができます.テーマに応じて,国内および海外の研究・教育機関と連携して研究を進めることも可能です.これまでに教員が関与してきた一部の研究テーマの説明が"Research"セクションにありますご確認ください(頻度は高くありませんが随時追加更新の予定です).加えて,現在研究予算の支援を受けて進めているプロジェクト一覧については,日本の研究.comを参照ください(ある程度正しい情報が記載されています).また学生の研究テーマについては下部に記載していますのでご確認ください.教員および学生の研究テーマに記載されていない研究テーマに興味がある場合,まずは見学や面談時に遠慮なくご相談ください.その際,希望される研究テーマが本研究室で実施可能かどうか(教員が対応できる範囲かどうか,また研究環境的に実施できるかどうか)についてお話できればと思います.
  入学試験に関する詳細情報は人間環境学府のウェブサイトでご確認下さい.【注意】修士課程に進学希望で夏季受験を検討されている方は,英語試験(TOEIC(Listening & Reading Test,L&R)またはTOEFL)の成績証明書の提出が願書出願までに間に合うかどうかを十分にご確認ください(想定される事例:学部4年生の4月後半以降に進学を希望し,そこからTOEIC試験に申込をしても,開催時期によっては願書出願〆切である7月中旬から末までに成績証明書の提出が間に合わない可能性があります).例年,出願締め切り日から遡って2年以内に受験したもの,または団体特別受験制度による証明書を受け付けています.過去2年間以内に英語試験を受験されていない方は,早い目に申込みされることをお勧めします.

実験環境

本研究室には,シンプルな行動実験に必要なパソコン,タブレット,ヘッドフォン等に加えて,眼球運動計測装置(Tobii Pro Spectrum),生体信号計測装置(BioPac)やVirtual Reality制御装置(Oculus)などを備えています.また近年増加しているオンラインでの実験(JsPsychなど)にも幅広く対応可能です.以下に,本研究室の実験環境例を紹介します.


学生の研究テーマ

各学生の研究テーマは以下の通りです(過去も含みます).

  • 林元浩 (2023.4~;修士課程)
    「デジタルゲームのヒット感と運動主体感の関係性についての検討」
  • 李翔宇(2023.10~;研究生)
    「記憶形成を促すアクション特性に関する研究」
  • 林元浩(2022.10~2023.3;研究生)
    「行為と結果間の時間的および空間的関係が自己主体間に及ぼす影響の検討」


研究に必要なスキル

本研究室が展開する研究の中核は実験であるため,学生にはプログラミング(MatlabやPythonなど)および統計解析のスキル獲得が求められます.また成果発表(学会発表や論文執筆)や議論には英語を使用する場面も多くあります.本研究室および心理学コースでは,これらの教育およびサポートにも力を入れています.これまでに指導した学部生が,国際会議で発表および英語の論文を刊行した例もあります.また,必要に応じて,民間の教育サービスを使用することも良いと思います(プログラミングや統計解析はDataCamp,英語は学割が使用できる教育コンテンツなど,色々なツールがありますので活用されると良いと思います).

研究の進め方の例

当研究室は少人数で構成されているので,研究指導は進捗に応じて柔軟に対応しています.教員とのディスカッション時間も比較的多く確保できると思います.以下は研究室内で行っている勉強会等の例です.

  • 普段の研究等に関するやり取りはslackで行っています.
  • 1~2ヶ月に1度,研究の進捗報告会を開催し,全員が発表します.
  • 2週間~1か月に1度,論文勉強会を開催し,各メンバーが自身の研究テーマに関連する論文の紹介をします.特に,アイデアを練る段階のメンバーはReview論文を中心に高頻度で発表を担当します.
  • プログラミングや統計については不定期で勉強会を行います(修士課程で開講されている授業等でも多くを学べると思います).

進学後から新しく認知心理学・認知科学を専攻されたい方へ

修士課程および博士後期課程に進学を希望される方で,これまで心理学を専攻されてこなかった方は,早い目にご相談ください.本研究室では幅広いバックグラウンドを持った方を歓迎しますが,準備や分野に慣れるまでに一定のエフォートが必要になるかと思います(教員自身も,博士後期課程から認知科学を専攻したので苦労する点などは良く分かります).スムーズに研究活動を開始できるよう計画を立てる必要があると思いますので,早期の段階でご相談されることをお勧めします.また,近年はYoutubeなどで視聴できる心理学等に関する授業の動画がありますので(例:MIT OpenCourseWare),それらを視聴等することで事前に学習を進めておくことも良いと思います.加えて,以下のセクションにて書籍等の紹介もしているので,そちらも是非参考にしてください.

見学・面談について【海外の大学を卒業(予定)される方へ】

進学を検討される学生の見学や(オンライン)面談をいつでも歓迎しています.面談ではウェブページに記載されていない様々な情報を得ることもできると思います.研究を進めていく上で,教員と密にコミュニケーションを取ることは必要不可欠であり,教員との(性格的な部分を含めた)相性を知ることも研究室選択において重要であると考えています.そのためにも,少なくとも1度は見学・面談されることを強くお勧めします(入試を受けられる場合は事前に必ず一度はコンタクトしてください).
  研究室見学や教員との面談を希望される方で海外の大学を卒業(予定)される場合は,プレアドミッション・サポートデスク(通称PSD)から申請をしていただく必要があります.学府HPからアクセスすることもできます.PSDの説明自体はこちらに記載されています.PSDに申請される際に,志望動機,志望教員を選んだ理由,過去の研究およびバックグラウンド,九州大学での研究計画,将来の進路計画について簡単に説明していただく必要があります.PSDに申請されたのち,情報に不備がなければ面談等を実施することになります.私の個人的な意見として,複数の大学や研究室への訪問・見学も重要だと考えています.色々な研究室を訪問した上で,最終的にご自身が総合的に最も合うと思う研究室を選択されるのが良いと思います.ですので,PSD申請時に記載する「志望教員を選んだ理由」などは,あくまで候補の一つとしての理由を記載してもらえれば問題ありません.実際に,複数の大学に出願などをする場合には,状況を正直に逐次共有していただけると嬉しく思います.

見学・面談について【日本の大学を卒業(予定)される方へ】

進学を検討される学生の見学や(オンライン)面談をいつでも歓迎しています.面談ではウェブページに記載されていない様々な情報を得ることもできると思います.研究室見学や教員との面談を希望される場合,田中観自(kanji.tanaka(at)artsci.kyushu-u.ac.jp)まで,お気軽にご連絡ください.
  研究を進めていく上で,教員と密にコミュニケーションを取ることは必要不可欠であり,教員との(性格的な部分を含めた)相性を知ることも研究室選択において重要であると考えています.そのためにも,少なくとも1度は見学・面談されることを強くお勧めします(入試を受けられる場合は事前に必ず一度はコンタクトしてください).また,複数の大学や研究室への訪問・見学も個人的には重要であると考えています.色々な研究室を訪問した上で,最終的にご自身が総合的に最も合うと思う研究室を選択されるのが良いと思います.その際,状況を正直に逐次共有していただけると嬉しく思います.

研究活動支援(特に博士後期課程の学生)の紹介

研究活動を進めて行く上で,自身の研究環境や生活環境を整えることは非常に重要です.以下に活動を支援するプログラム例を掲載しますので,博士後期課程への進学を検討される方は特に確認されると良いと思います.例えば,日本学術振興会特別研究員DC1に応募するのは修士課程2年生の5月くらいのタイミングになります.研究計画書の準備など,様々な準備が前もって必要となりますので,早い目に準備・相談されることをお勧めします.


上記の支援例に加えて,田中が進めている研究プロジェクトに興味がある場合(日本の研究.comを参照),博士後期課程の学生はResearch Assistantとして雇用することも状況に応じて可能となります(金額や期間などは予算状況に依存します).

教育・学生支援の紹介

本学では,様々な教育・学生支援を行っています.詳細は以下の本学リンクからご確認ください.またTeaching Assistant業務等の学内公募もありますので,興味に応じて応募されると良いと思います.


研究生としての受け入れを希望される方へ

研究生の制度の概要等については,人間環境学府のページをご確認ください.

海外の大学を卒業(予定)の方で研究生としての受入を希望される場合は,プレアドミッション・サポートデスク(通称PSD)から申請をしていただく必要があります.学府HPからアクセスすることもできます.PSDの説明自体はこちらに記載されています.PSDに申請される際に,志望動機,志望教員を選んだ理由,過去の研究およびバックグラウンド(心理学に関係なくても問題ありません),九州大学での研究計画,将来の進路計画について簡単に説明していただく必要があります.PSDに申請後,書類に不備がなければ面談等を行うことになります.

日本の大学を卒業(予定)の方で,研究生としての受入を希望される場合は,「履歴書」,「英語能力に関する証拠(TOEICやTOEFLなどのスコアがあれば)」,「これまで行ってきた研究の説明(心理学に関係なくても問題ありません)」,「研究計画書」,「本研究室を志望される具体的な理由」を添えて田中観自(kanji.tanaka(at)artsci.kyushu-u.ac.jp)まで送ってください.これまで心理学・認知科学を専攻されてこなかった方は,なぜこれから心理学の研究を行いたいのか(きっかけや動機)についても教えてください.研究計画書については,現時点での心理学に関する興味に基づいて,適宜文献等を参照しながら作成ください.メールを受け取った後に,オンラインによる面談を行い,受入の可否を含めたより具体的な内容について話をしたいと思います.


書籍等の紹介

Last update date: 25 April 2022

心理学の勉強・研究を始める上で,参考になりそうな書籍等を紹介します.随時,更新・追加する予定ではありますが,頻度は非常に遅いと思います.本研究室にて大学院から新たに心理学の研究を始めたい方は,まずはどれかを手に取ってみることをお勧めします.

心理学入門系

・越智啓太(編集)(2016).心理学ビジュアル百科:基本から研究の最前線まで.創元社
・アラン・ポーター(著),上野正道(監訳)(2021).1冊で学位 心理学 大学で学ぶ知識がこの1冊で身につく.ニュートンプレス
上記2冊は,図が豊富に使用されているので分かりやすいと思います.

・鹿取廣人/杉本敏夫/鳥居修晃(編集)(2017).心理学[第5版].東京大学出版会
心理学に関する基本的な情報が網羅的に記述されています.

・ Michael S. Gazzaniga(2018).Psychological Science[第6版].W W Norton & Co Inc
心理学に関する基本的な情報が豊富な図を使いながら表現されています.非常に分かりやすくおススメです.


認知心理学系

・準備中


実験演習系

・準備中
大学院から心理学を専攻されることを望まれる方は,心理学を学部から専攻している学生がどのような実験演習を受けているのか把握されておくと良いと思います.


具体的な研究例集

・宮崎真, 阿部匡樹, 山田祐樹 (著, 編集)ほか(2017).日常と非日常からみる こころと脳の科学.コロナ社
本研究室が対象範囲としている研究例が多く掲載されています.研究アイデアを考える際におススメです.


研究法・解析法の基礎

・高野陽太郎,岡隆[編](2017)心理学研究法 補訂版.有斐閣
初学者が理解すべき内容について簡潔にまとめられています.研究法を理解できないと意義ある実験を作ることができないので,上記本に限らず研究法の書籍はご一読されることをお勧めします.

・綾部早穂,井関龍太,熊田孝恒 [編](2019).心理学,認知・行動科学のための反応時間ハンドブック.勁草書房
本研究室で行う実験の大半は反応時間を計測します.反応時間に関する情報が網羅的に記載されているので,研究を遂行する上で非常に有益な書籍です.


研究計画書の書き方系

・準備中
これまでに計画書や申請書を書かれたことがない方は,どのような書籍でも構わないと思うので,ご一読されることをおススメします.

九州大学紹介動画

本研究室の直接的な紹介ではありませんが,以下,興味があればご視聴ください.1つ目は,九州大学全体を紹介している動画です(「九州大学紹介動画2021」).2つ目は,他大学出身の大学院入学者向けオリエンテーションに関する動画です(学外等からの入学者が多いことについて紹介されています).