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詳細内容

九州大学 基幹教育院 次世代型大学教育開発センター > リベラルサイエンス教育開発FD 「質問を生み出す自然科学系実験のデザイン~ハテナソン授業の設計と実践~」

リベラルサイエンス教育開発FD 「質問を生み出す自然科学系実験のデザイン~ハテナソン授業の設計と実践~」

日時:平成30年6月22日(金)13:00-17:00
会場:九州大学 伊都キャンパス センター1号館1409教室

対応モジュール:リベラルサイエンス教育開発
 

┃ハテナソンFDを開催しました

 

平成30年6月22日(金)リベラルサイエンス教育開発FD「質問を生み出す自然科学系実験のデザイン~ハテナソン授業の設計と実践~」を開催しました。今回は、質問づくり手法を中核とする「質問づくりの場」を取り入れた授業(ハテナソン授業)の開発・実践をされている佐藤賢一先生をお招きし、その手法や実践例について、体験ワークショップを交えて学びました。また、ハテナソン授業におけるファシリテーションや質問づくり手法の使い方についても学び合いました。

 

┃開催概要

開催案内(PDF) ポスター(PDF)

【日時】平成30年6月22日(金)13:00~17:00
【会場】
九州大学 伊都キャンパス センター1号館4階1409号室

【定員】30名(先着順)
【参加費】無料
【対象】自然科学系実験を担当する大学・高校教員、ハテナソンに興味のある教育関係者

【講師】佐藤賢一
(京都産業大学 総合生命科学部・教授、ハテナソン共創ラボ・理事長)

【内容】
・質問づくりメソッドQFT(Question Formulation Technique)の来歴と概要
・QFTを使ったハテナソン授業の体験ワークショップ
・生命科学系専門科目(実験・実習、学部・大学院講義等)での応用例
・QFTを使ったハテナソン授業の設計と実践演習


┃開催報告

【参加者情報】
学外:7名(うち県外 2名)
学内:8名
合計:15名

【アンケート結果】
《満足度》
満足:3 概ね満足:3 どちらともいえない:0 やや不満足:0 不満足:0

《参考になった点》(抜粋)

  • ハテナソン授業の運営やファシリテートの方法についても学べた。
  • ハテナソン授業は早速取り入れてみたいと思う。とても参考になった。
  • 振り返りシートについて、仕事にも活かしていけたらと考えている。
  • 質問づくりの手順を知れてよかった。授業の具体例が、自分の授業に置き換えて実施できそうなものだったので、とても参考になった。
  • 授業で学生に質問作りをやらせてみようと思う。質問を修正していくところまで含めて実践し、そのまま期末試験で使ってみようかなと考えている。
    【佐藤先生からのコメント】じぶん(たち)がつくった問いが試験問題になるというのは、これまでの経験に照らして明らかに異質で刺激的な体験になるでしょう。試験問題とするにふさわしい問いとはどのような問いかを考えることは、その答えを考えることと同様に知識の定着を促すよいしかけになると期待します。
  • 人にどのようなスタイルで教えるかという観点では、独りよがりにならぬ方法に使えそう。
    【佐藤先生からのコメント】生徒、学生もそうですが、大人であるわたしたちも課題・問題に対して「正解は何か」「模範解答はあるのか」にとらわれがちです。教える立場の者として「その問いは適切に問われているか」を考え、「問いをさがす」ためのツールの意図を理解し、伝えることができるようになることが大事だと考えています。

《分からなかった点・もっと説明してほしかった点》(抜粋)

  • 大学でのハテナソン授業の具体的な流れについて理解が追い付かなかった。
    【佐藤先生からの回答】初年次科目90分授業の1コマでパイロット的に学び、2年次の実験科目270分×3回授業の各回冒頭部で「レポート作成時(すなわち実験終了後)に取り組む」ためのしかけとして、2~3年次の講義科目90分×15回授業の4、9、14回目で「知識の定着を問う試験問題にふさわしい問いをつくる」ためのしかけとして、などの段階的な取り組みを実践しています。最終的には自身のリサーチクエスチョンを作ることに役立ててもらう仕掛けにしていきます。
  • 後半の実技演習について、もの足りなかったので、作成方法や指導のポイントがもう少し欲しかった。
    【佐藤先生からの回答】ハテナソン授業を体験し、かつ実践演習を全うしていただくには十分な時間配分ではなかったこと、企画運営の大きな反省点であると受け止めております。フォローアップも含めた2回目、3回目の研修を今回と同じ九州大学、あるいはその他の場でご一緒することができたらと願っております。
  • 質問の焦点は、それ自体が質問でない限りが何でもよいとのことだったが、その設定がとても難しく、ワーク全体の完成度に関わると思った。具体的にどのようなものがあるか例示していただければ、発展させて自分に置き換えてのイメージがしやすいと感じた。
    【佐藤先生からの回答】おっしゃるとおり、質問の焦点(と大事な質問の選定基準、質問の使い道)をデザインするところがこのワークの肝です。様々な教科でどのような学習のもとでハテナソンが取り入れられているのかを調査あるいは情報収集し、共有するアーカイブを作りたいと考えています。色々な事例を交換し、検証し合えるようになればと願っています。
  • 実際にハテナソン授業を行っている中で、ぶつかっている課題や改善を検討していることなどがあればご教示頂きたい。
    【佐藤先生からの回答】学習者が自ら「問いをつくる」ことから学びの実感を得ていないことが見られる点です。そもそも学んでいる内容に興味関心、好奇心がもてていないことに主因があるのではないかと考えています。問いづくりの前提となる、学びテーマに対する好奇心をどのように喚起するか、あるいはそもそも喚起などできるのかということが、ハテナソンをめぐる今のわたしの大事な問いの一つです。

 

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