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九州大学 基幹教育院 次世代型大学教育開発センター > 【オンライン開催報告】基幹教育FD 講演会「オンライン授業におけるアクティブラーニングの科目の実施状況:アクティブラーニングの今後を考える」

【オンライン開催報告】基幹教育FD 講演会「オンライン授業におけるアクティブラーニングの科目の実施状況:アクティブラーニングの今後を考える」

日時:令和3年3月30日(火)13:30~15:00
会場:zoomによるウェビナー

対応モジュール:
リベラルサイエンス教育開発

 

┃リベラルサイエンス教育開発に関するFDを開催しました

 令和3年3月30日、基幹教育FD 講演会「オンライン授業におけるアクティブラーニングの科目の実施状況:アクティブラーニングの今後を考える」を開催しました。

 新型コロナ禍の中、多くの大学において、授業はオンラインの形式で提供されました。そのような状況において、従来、対面で、しかも、グループワーク等の対話、話し合いを用いて実施されることの多い、いわゆる「アクティブラーニング」を主体とする科目の実施においては、さまざまな検討がなされ、代替措置が施されてきました。

 今回の大学教職員職能開発FDでは、九州大学基幹教育院の先生方より、、令和 2 年度の夏学期、後期にそれぞれ開講された 2 つのアクティブラーニング科目のコロナ禍における実施に向けた「科目実施班*」「事務職員」の悪戦苦闘と、実際の授業の実施状況、さらに、令和 3 年度以降の実施に向けての検討課題やその対策について説明することで広く情報を共有し、今後のアクティブラーニング科目の実施方法について皆様と考えてゆく場として設定されました。

*科目実施班:九州大学の基幹教育において、担当科目の実施を担う教員集団のこと

 

┃開催概要

開催案内(PDF)

【日時】令和3年3月30日(火)13:30~15:00
【会場】zoomによるウェビナー
【定員】100名(先着順)
【参加費】無料
【対象】オンラインでのアクティブラーニング科目の実施に関心を持っている大学等教職員
【講師・ファシリテーター】九州大学 基幹教育院 教職員

【プログラム】
(司会:次世代型大学教育開発センター長 野瀬 健)
1) 開会挨拶 基幹教育院長 谷口 説男
2) 基幹教育セミナー概要報告 教授・科目実施班班長 木村 政伸
3) オンデマンド型についての説明  准教授 斎藤 新悟
4) リアルタイム(ライブ)型についての説明とアンケート結果 准教授 大河内 豊
5) 基幹教育セミナー総括:オンデマンド型とリアルタイム(ライブ)型の比較と今後の展望
教授・科目実施班班長 木村 政伸
6) 課題協学科目の概要報告 教授・科目実施班班長 角 俊雄
7) 課題協学科目の準備について 基幹教育・共創学部課 課長 福島 泰
8) 課題協学科目の実施状況 教授 山田 琢磨
9) 質疑討論
10)閉会挨拶 基幹教育院副院長 大橋 浩

 

┃講演資料

(公開資料1)木村政伸先生1_基幹教育セミナー概要報告(PDF)

(公開資料2)斎藤新悟先生_オンデマンド型についての説明(PDF)

(公開資料3)大河内豊先生_リアルタイム(ライブ)型についての説明とアンケート結果(PDF)

(公開資料4)木村政伸先生2_オンデマンド型とリアルタイム(ライブ)型の比較と今後の展望(PDF)

(公開資料5)角先生_課題協学科目の概要報告(PDF)

(公開資料6)福島泰課長_課題協学科目の準備について(PDF)

(公開資料7)山田琢磨先生_課題協学科目の実施状況(PDF)

 

┃開催報告

【参加者情報】
 学外44名、学内71名、合計115名

【アンケート結果】
《参考になった点》(抜粋)

  • アクティブラーニングの事例を聴くことが出来て良かったです。
  • オンライン授業に対する学生の意識について参考になりました
  • オンラインでのアクティブラーニングの進め方が参考になりました。事務の方の説明もとても参考になりました。4月からの情報も聞けて良かったです。
  • 基幹教育セミナーに対するアンケート結果総括の箇所で、アクティブラーニングにおけるオンライン講義の可能性を考えさせられ、参考になりました。
  • 昨年の講義の在り方の紹介により、学生のグループワークでの注意点や到達の目標が少しは見通すことができたので、来年度の講義に役立てたいです。
  • 今回のFDでは特に新型コロナウイルス関連の対策に重点が置かれているのが見受けられました。ただ、その対策は一律のものではなく、各授業、各先生方に応じて様々な方法で実施されているのが分かり、こうでなければならないというものでもないのだと感じました。それを実践するには自身でもオンライン授業などの技術や感染症対策の理解など普段からの情報収集の努力も必要と感じました。
  • オンデマンドとリアルタイムで差がないという分析結果=アクティブラーニングとは何かを改めて問いかけている結果と感じます。
  • きちんと工夫をしていれば,授業形態によらず同様の教育効果が上げられるのではないかという見解は,非常に参考になりました.

 

《分からなかった点・もっと説明してほしかった点》(抜粋)

  • オンデマンドの場合、出欠や成績評価をどのように行っていますか?
    【斎藤先生からのご回答】各回の課題の提出をもって出席としました。基幹教育セミナーは合否科目で、本番発表・最終エッセイを提出し、一定以上の出席があった場合に合格としています。
  • 同じ授業を担当する先生方がどのように連携をしていたか、活用したツールがあれば教えていただきたいです。例年であれば授業後に控室で情報交換ができましたが、遠隔授業では難しく教員間の連携不足が課題でした。Slackのほかにあれば、教えていただきたいです。
    【斎藤先生からのご回答】同じチームの教員で週に一度Zoomでミーティングを行い、疑問点を解消したり、対応に困った事例の対応案を共有したりしました。
  • 2)大河内先生のQ8の結果の解析。ライブよりもオンデマンド混在の方が、学生が考える時間が多いことを示唆してるように思いました。
    【大河内先生からのご回答】
    その通りかもしれません。その一例として思い浮かぶのは、基幹教育セミナーで行っているリフレクトシートというものです。対面授業であれば授業の最後に振り返りとして5〜10分程度で書かせているのですが、時間が短い分、深く考えた内容はあまり見られませんでした。一方で、オンライン(ライブでもオンデマンドでも)ではじっくりと考えた文章が、あとから送られてくるという状況でした。これはひとつの例ですが、オンデマンドでは他にもそのような影響があったのかと推測されます。
  • 福岡県立の高校でもTeamsがデフォルトなので、Teamsをどのように使用されているのかを詳しく教えていただきたいです。
    【山田先生からのご回答】課題協学科目(2教室+遠隔)でTeamsを使用した一例としては、班が10班ならTeamsの会議室を11用意し、Moodleに会議室のリンクを掲載しました。教員の説明や全体発表会ではTeams(全体)を使用し、グループ活動では個々の班に用意した会議室を自由に使わせました。遠隔の学生がいる班ではビデオ通話やチャットで会話したり、遠隔の学生がいない班でもチャットをメモ代わりやファイルのやり取りに利用したりと、学生の方が使いこなしていたように思います。ただし誰でもどの会議室にも入室できますし、チャットの内容は全て会議室作成者の教員にも届きますので、機密性は無いことを前提としてもらいました。
  • 議論の内容をまとめる際に, ホワイトボードなどどこかに記述したのでしょうか。全ての学生がtabletを持っているわけではないので、ペン入力などできない場合に、どうしたのか知りたかったです。
    【山田先生からのご回答】おっしゃる通りペン入力ができない学生の方が多く、ホワイトボードを使用して学生同士が意見を出し合うという場面はあまりなかったと思います。議論の内容を共有するために、Wordなど別ファイルに記述してTeamsのチャット欄やLINE、メール等でファイルを送信している班が見受けられました。
  • ハイフレックス型の授業が難しかったとする要因
    【山田先生からのご回答】
    ハイフレックス型の授業は技術的には可能でしたが、グループ活動は必ずしもうまくは行きませんでした。主な要因の一つは、遠隔で参加する学生(自由選択)には意欲が低い学生やコミュニケーションが苦手な学生が多かったことです。ビデオがオフで教室から呼びかけても返事が無く、画面の向こうにいるのかも分からないケースもありました。また遠隔の学生に意欲があったとしても、遠隔ツールで教室の学生と会話するのはお互いに煩わしく、徐々に疎遠になっていくことが多かったように思います。もちろん教室と遠隔で最後まで積極的に会話を続けていた班もありました。
  • 大学全体でのサポートはどのようなものだったのでしょうか?
    【福島課長からのご回答】オンライン授業におけるアクティブラーニングの実施支援として、 大学全体としてもさまざまな試みを行いました。
    具体的な内容につきましては、新型コロナウイルス特設ページを開設しており、オンライン授業・遠隔会議に関する情報についてもこちらに集約しております。ご参照いただければ幸いです。
  • 具体的なアクティブラーニングの講義方法が良く分かりませんでした。/課題教学科目についてもう少し具体的な説明があれば良いと思いました。
    【木村先生・角先生からのご回答】基幹教育セミナーで取り組んでいるアクティブラーニングの講義方法や課題協学科目の具体的な内容については、九州大学基幹教育院・次世代型大学教育開発センター編『アクティブラーナーを育む 新時代を拓く基幹教育』(九州大学出版会)に詳述しております。そちらをご参照ください。

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