『アクティブ・ラーナーを育む──次世代を拓く基幹教育』Webサポートページ
「基幹教育」を紹介する本が2020年4月に発売されました
本ページでは、本の紹介とともに、本の内容を補完する様々な情報(関連リンクのリスト、各種資料のダウンロード、正誤表)を掲載していく予定です。
※「関連リンクのリスト」を掲載しました(2020.4.22)。
※「各種資料」を掲載しました(2020.7.6)。
内容紹介
- 九州大学では、アクティブ・ラーナーの育成を目指す新カリキュラム「基幹教育」を2014年度より開始しました。その最大の特色となるのが、全学部新入生必修の先進的なアクティブ・ラーニング科目として開発された「基幹教育セミナー」と「課題協学科目」です。本書では、この2つの必修科目の実施事例を通して、担当教員の専門分野や教育経験を問わない、「誰でもできるアクティブ・ラーニング」のための教育手法や科目運営体制を詳しく説明します。
- そこで特に重要なポイントとして取り上げるのが、担当教員向けに新たに作成された実施要領・マニュアルであり、また全新入生が受講する大規模なアクティブ・ラーニング科目をマネジメントしていくための科目運営上の様々な工夫です。
- アクティブ・ラーニングは、すでにその導入の初期段階を終え、今後はごく一般的な、教員であれば「誰でもできる」教育手法として定着していく(べき)ものと見なされています。本書では、九州大学が一歩先んじて「それ」をどうやって実現したのか、その実践的なノウハウを余すところなく紹介します。
各種資料
- 本に収録できなかった以下の資料を、ここからダウンロードすることができます。
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基幹教育セミナー・ルーブリック
課題協学科目・ルーブリック
課題協学科目・スケジュール表
科目運営上のスケジュールを表としてまとめたものです。
課題協学科目・授業設計シート(準備ができ次第公開します)
目次と関連リンク
本の中で参照・紹介したWebページ等のリンクを、目次の順序に即して紹介します。
ごあいさつ
1章 基幹教育──アクティブ・ラーナー育成のための新たな教育システム
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1.1 本書のねらい
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1.2 そもそも「基幹教育」とは?
[p.5,17] 『基幹教育 履修要項──アクティブ・ラーナーへの道案内』
[p.6] 九州大学基幹教育院ホームページ「基幹教育・アクティブラーナーについて」
[p.11] 中央教育審議会・第82回総会(平成24年8月28日)取りまとめ「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて〜生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ〜(答申)」の「用語集」
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1.3 アクティブ・ラーナー育成のためのアクティブ・ラーニング
本書のよりよい活用のために
[p.15] 九州大学・インクルージョン支援推進室
[p.15] 藤村直美、緒方広明「九州大学における学 生PC必携化(BYOD)の実現と成果について」、『研究報告 教育学習支援情報システム(CLE)』21-7(情報処理学会、2017 年)所収
[p.15] M2B学習支援システム
[p.15] 九州大学基幹教育院ラーニングアナリティクスセンター(LAC)
2章 基幹教育セミナー──対話と内省を通じた新たなキャリア教育
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2.1 科目の概要
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2.2 具体的な授業内容の紹介──『手引き』に即して
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2.3 実施事例①:通常クラス
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2.4 実施事例②:英語クラス──英語で自分を問い直す
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2.5 実施事例③:特別クラス(2016年度まで)
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2.6 実施事例④:再履修クラス(2017年度以降)
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2.7 自己アセスメント①:学生アンケートから
[p.47,49,53] 鎌滝晋礼ほか「基幹教育セミナーにおける学生の意識の変容──4学期制導入に伴う授業内容の変更とセミナーの意義に焦点を当てて」、『基幹教育紀要』vol.5(九州大学基幹教育院、2019年)所収
[p.50] 樋口耕一「テキスト型データの計量的分析:2つのアプローチの峻別と統合」、『理論と方法』19-1(数理社会学会、2004年)所収
[p.50] テキストマイニングに使用したソフトウェアKH Coder
[p.53] 鈴木栄幸、舟生日出男、久保田善彦「個人活動とグループ活動間の往復を可能にするタブレット型思考支援ツールの開発」、『日本教育工学会論文誌』38-3(日本教育工学会、2014年)所収
[p.54] 恩田宗生、小原知治、鈴木由美子、久保田善彦「集散型学習の学習効果と個人の特性による差異について」、『日本科学教育学会研究会研究報告』29-7(日本科学教育学会、2015年)所収
[p.54] 溝上慎一「大学新入生の学業生活への参入過程──学業意欲と授業意欲」、『京都大学高等教育研究』10(京都大学高等教育研究開発推進センター、2004年)所収
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2.8 自己アセスメント②:担当教員アンケートから
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2.9 振り返りと今後の展望
3章 課題協学科目──対話と協働を通じた初年次からの文理融合型教育
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3.1 科目の理念と科目開発の経緯
[p.63] 押川元重「教養部廃止と全学共通教育」、『九大広報』第2号(九州大学、1998年)所収
[p.64] 九州大学でかつて実施されていた「全学共通教育科目」について
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3.2 科目の概要
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3.3 授業開始までの運営体制と準備
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3.4 初回ガイダンス
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3.5 小クラスにおける授業の設計・実施
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3.6 最終週の授業内容
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3.7 配慮が必要な学生への対応
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3.8 学生アンケートに基づく科目の自己アセスメント
[p.86] 鎌滝晋礼「課題協学科目による初年次学生の動機づけと学習観への影響:1つの授業実践の事例から」、『基幹教育紀要』vol.3(九州大学基幹教育院、2017年)所収
[p.86] M. Boekaerts, “Self-regulated Learning: A new concept embraced by researchers, policy makers, educators, teachers, and students,” in Learning and Instruction, vol.7 (European Association for Research on Learning and Instruction, 1997)
[p.86] S. Cassidy, “Self-regulated learning in higher education: Identifying key component processes,” in Studies in Higher Education, vol.36 (Society for Research into Higher Education, 2011)
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3.9 今後の展望
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授業実施例①:データ・データ・データ(How we make decisions)
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教室テーマと大クラスでの授業について
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協学課題1「良い選択ってなんだろう? 数理モデルの視点から考える」
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協学課題2「意思決定における思考と感情の役割」
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協学課題3「データが先? 主張が先?──価値観にさかのぼって考える」
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授業実施例②:「大問題」から育てるアクティブ・ラーナー
4章 基幹教育の今後の展望──文理分断からの脱却を目指す包括的な教育システムへ
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4.1 初年次からの文理融合教育の実践
[p.127] 「Society 5.0に向けた人材育成〜社会が変わる、学びが変わる〜」(Society 5.0に向けた人材育成に係る大臣懇談会、新たな時代を豊かに生きる力の育成に関する省内タスクフォース)
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4.2 リベラルサイエンスという新科目の構想
[p.129] Valentin Amrhein, Sander Greenland, Blake McShane, “Scientists rise up against statistical significance: Valentin Amrhein, Sander Greenland, Blake McShane and more than 800 signatories call for an end to hyped claims and the dismissal of possibly crucial effects”, Nature, No.567, 2019
[p.130] 九州大学基幹教育院 次世代型大学教育開発センター「センターについて」
[p.130] 次世代型大学教育開発センターのFD活動の実績
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4.3 九州大学・文系4学部副専攻プログラム九州大学・文系4学部副専攻プログラム
[p.132] 九州大学・文系4学部副専攻プログラム
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4.4 大学院基幹教育の拡充
[p.133] 中央教育審議会答申「新時代の大学院教育──国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて」(2005年9月5日)
[p.134] 大学院基幹教育科目「大問題を解決しよう」のシラバスは、以下のページから検索して見ることができます。
https://ku-portal.kyushu-u.ac.jp/
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4.5 今後の課題
[p.135] 中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について〜すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、未来に花開かせるために〜(答申)」(2014年12月22日)
[p.135] 初等中等教育局教育課程課「学習指導要領について」(2017年4月)
あとがき
索引