研究共同研究・連携
本研究室は、脳科学・医工学・教育・社会実装を横断する研究拠点として、 企業・自治体・大学・医療機関などとの共同研究・連携を進めています。 生体計測・実験設計・データ解析を基盤として、研究プロジェクトを構想・実施しています。
共同研究・連携の考え方
本研究室の共同研究は、単なる技術提供や受託業務ではありません。 研究として意味を持ち、成果が残り、次の問いへ接続する形 へと再構成することを基本方針としています。
生体計測・実験設計・解析にとどまらず、研究倫理、運営設計、 成果の整理(論文・報告・教育資源化)まで含めて構想します。 未来脳科学(Future Brain Science)の枠組みのもと、 実社会に近い条件(フィールド脳科学)と接続しながら、 実装可能な評価指標や介入設計へと落とし込みます。
契約形態としては、共同研究のほか、受託研究や技術指導(兼業を含む)にも対応可能です。 ただし、いずれの場合も研究倫理および評価設計を明確にし、 学術的・社会的意義を持つ形での実施を基本としています。
研究面で提供できる内容(例)
- 評価設計:快適性・集中・覚醒・負荷・情動などを「何で・どう測るか」から設計します。
- 生体計測:EEG/ERP、ECG等を用い、実験室と実環境の両方で検証可能な計測枠組みを構築します。
- 実験・PoC設計:再現性と実装性の両立を目指したプロトコルを設計します。
- 解析・モデル化:統計解析・機械学習・因果推論を通じて、意思決定や行動変容の構造を理論的に整理します。
- 社会実装設計:指標化、運用案、教育・研修プログラム化まで一貫して構想します。
- 成果発信:公開可能範囲でのプレスリリースや一般向け発信を行います。
進め方(標準プロセス)
- 相談:目的、制約(期間・場所・対象)、公開可否の確認
- 構想設計:研究課題、評価指標、倫理、体制、データ運用
- PoC / pilot:小さく検証し、設計を固める
- 本実装:共同研究として運営・解析・改善を回す
- 成果整理:報告書/論文化/教育資源化(合意した範囲で)
最近の研究展開
共同研究の成果は、学会発表・論文に加え、 大学の研究成果プレスリリースとして公表しています。 大学広報による第三者編集・確認を経たアウトプットとして 社会的信頼性を担保し、実装や展開へ接続しています。
- 産学連携:ニチレイフーズ
「美味しさ」が食後の認知処理・動機づけ・作業効率に与える影響を、 脳波および前頭部の脳波バランスで示しました(2025.05.20 公開)。 九州大学 研究成果 - 産学連携:三菱重工サーマルシステムズ
冷房の風向設定が、温熱環境だけでなく主観評価・心理応答・生理応答に同時に影響することを示しました (2021.04.15 公開)。 九州大学 研究成果 / 三菱重工サーマルシステムズ リリース - 技術開発:ニューロフィードバック/共同開発を含む
わずか3日間の脳波訓練で長期記憶が向上することを示しました (2021.08.27 公開、英語版 2021.12.15)。 九州大学 研究成果(日本語) / Kyushu University Research (EN) - 基礎研究:嗅覚×認知
柑橘系の匂いが色の記憶に影響しうることを示し、安易な香り付けが逆効果になる可能性を示唆しました (2018.09.14 公開)。 九州大学 研究成果 - 研究の社会的展開:フィールド脳科学
『焚き火の脳科学』は新聞等で紹介され、実環境における生体計測研究として社会的関心が高まっています(2024–)。 臨床応用に関する学会発表(福島県立医大との連携)も進めています(2025–)。 - 制度・ネットワーク展開:フューチャー・デザイン
フューチャー・デザイン関連の講演・教育実践を継続し、国内外のネットワークと接続しています(2025–)。
※プレスリリースの一覧はプレスリリースにまとめています。その他の近況はトップページの新着情報やおしらせに随時掲載しています。
共同研究・連携の代表例
これまで、産学官連携や分野横断研究を含む多様なプロジェクトを主導してきました。 産学連携に加え、大学間連携、医療機関との共同研究、自治体・教育機関との社会連携など、 分野横断的な取り組みを進めています。 代表例として、以下のような共同研究・連携があります。
産学連携(例)
- トヨタ自動車九州:車室内の香り付加による注意力低下抑制(2013–2014)
- 三菱重工サーマルシステムズ:空調システムが人体に及ぼす影響に関する基礎研究(2018–2022)
- ニチレイフーズ:喫食時の生理計測技術の確立(2020–2023)
分野横断・社会連携(例)
- 医農理工文連携による「におい」の総合研究(2012–2016)
- 焚き火の脳科学研究(2020–):学内外の多部局・自治体・出版社等と連携
- フューチャー・デザイン・コンソーシアム(2023–):全国の大学等と連携
秘密保持・知財・成果公開について
企業・自治体等との共同研究では、秘密保持契約(NDA)や成果公開の範囲を事前に整理し、 研究倫理・参加者保護・データ管理を含めた運用設計を行います。 公開可能な成果は、論文・学会発表・報告書等として整理し、次の研究や実装へ接続します。
お問い合わせ
共同研究をご検討中の方は、目的(何を良くしたいか)と制約(期間・場所・対象・公開可否)を添えて、ご案内からご連絡ください。内容に応じて、共同研究/受託研究/教育・研修プログラム開発など、最適な形をご提案します。
初版公開: 2014年08月20日
大幅改訂: 2026年02月19日
最終更新: 2026年04月15日